町内の定期テストを11年見てきて感じたこと
各中学校の定期テストの現状について
A中学校の定期テストはほとんどの教科が学校指定のワークをやれば高得点をとることができます。内申点をとるための単元テストと考えれば、特に問題はないと感じるかもしれませんが、多くの生徒が400点以上をとるので、「点数をとれているから大丈夫」と勘違いをして、普段の勉強がおろそかになりがちです。その結果、学力テストと定期テストの平均点の差が100点以上開いてしまうなど、バランスの悪い結果となっています。真の学力は学力テストや北海道学力コンクールでわかります。もちろん入試では顕著に現れます。しかし、残念ながら、倍率がほとんどないこの地域では点数が取れなくても合格し、地域トップ高に合格することができてしまうのが現状です。もっと伸びる可能性を持った子どもたちが、現状に満足せずに上を目指すことのできる定期テストであってほしいと思ってしまいます。
B中は定期テストと内申点の統一性は見られず、全体的に内申点が低めです。A中と比較するとB中に行った生徒には内申点が不利になる傾向があります。さらに、定期テストの内容についてもワーク中心のA中とは大きく異なります。定期テストの目的とは学校で教えられた内容の理解度をはかることであるはずなのに、なぜか「今回の100点を取らせないように作ったから。」と胸を張って言っている先生がいるそうです。生徒の味方であるはずの先生がそんなことをしたら生徒のモチベーションはどうなるのでしょう。数学は教えていない問題を定期テストに出すこともあります。授業で理解させることができていない問題が出題されることもあり、定期テストの平均点が45点前後と低くなることが多いです。
C中は、他の学校に比べてテスト範囲が広く、一生懸命勉強しようとする生徒にとっては非常に厳しい範囲になっています。今年度は、余市町内の中学校で唯一、中間テストを実施しなかったため、期末テストの範囲がものすごいページ数になってしまいました。教科によってはA中と同じ現象が起きているうえに、学年末ではほとんどの教科が全範囲になるなど、必死に勉強をしている生徒ほど理不尽に苦しむ結果となっています。ただ進むことを目的とせずに、理解度を重視して授業を進めてほしいと常々思っています。
熱くなってしまいましたが、これは学校批判ではありません。
11年間、定点から各学校を見てきた感想であり、地域の子どもたちのために改善してほしいと願っていることです。
私は地域と手を取り合って、子供たちの学力を本気で上げたい。生徒が夢に向かって進んでいる姿を本気で応援したいと思っています。
ですから、テスト対策も常に本気で行います。塾生が本気で点数を取りに行っている姿をずっと近くで見てきています。だからこそ、子どもたちが理不尽なテストや不公平な内申点に苦しめられることが許せないのです。
「宿題が多い」「そんなに勉強してどうするの?」と言われることもありますが、勉強時間も勉強量も、将来のことを見据えれば決して多くはありません。それどころか、本気で夢を実現させたいと思ったら、もっとやらせたいことがたくさんあります。
これからの子どもたちは、新しくなる公立高校入試はもちろん、共通テストに通用する学力を身につけなければいけません。
この町の現状をただ見ているだけでなく、問題意識を持って取り組んでいきたいと思っています。